みっちゃん家(那須烏山市)No.0074
K-LIVING

飾る気持ち仕舞う気持ちを形にした家

おうちデータ

  • みっちゃん家(那須烏山市)
  • 築年数・・・2年
  • 延床面積・・・34坪
好きなインテリアは?

自然素材をふんだんに使った、ナチュラルな感じが好きですね。中でもフレンチアンティークというか、ちょっと古びた感じのインテリアに惹かれます。もともとはインテリアこだわる方ではなかったのですが、家を建てる際にたくさんの雑誌を見て気にいったものがどれもそういうテイストだったんです。「私ってこういうインテリアが好きなんだ」と新たな発見でした。本物のアンティークはとても高くて手が出ませんが、そこまでお金をかけずに、自分のできる範囲で好きなテイストをいかに実現するか、というところを工夫するのが楽しいですね。
好きな雑貨屋さん・家具屋さん ソウラボ、ネットショップ、セリア
参考にした雑誌 Come Home

家を持つきっかけは?

私も主人も地元出身なので、ゆくゆくは地元で家を建てたいな、という気持ちはずっとありました。具体的に考え始めたのは、ひとり目の子どもがだんだん大きくなって、2DKのアパートでは手狭になったからですね。なかなか条件に合う土地が見つからなかったのですが、ちょうど近くに分譲地ができたと知って見に来たのがこの場所です。どちらの両親もこの近くに住んでいるし、知り合いも多くてここなら安心!ということで、それから一気に話が進みました。

購入を考え始めたのは誰?

覚えていないんですけど、私みたいです。アパート住まいの時はモノが煩雑になりがちで、どうやったらモノが減らせるか、どうやったら使いやすいようにしまえるか、と言うことばかり考えていて、インテリアは二の次でした。家を建てるまではと思って家具などもできるだけ買わずに我慢していたので、手狭になったと思ったときに、一気に購入したいスイッチが入ったのかもしれませんね。

なぜ、この施工会社に決めましたか?

とにかく営業さんがいい人なんです!ハウスメーカーの展示場も見に行ったのですが、そういうところは規格が決まっていてこちらの希望に対してなかなか融通が利かないし、建ててしまえばそれでおしまい、というドライさを感じました。一方で工務店さんは、いろいろ方法を考えた上で、見栄えだけじゃなくて生活していくことを念頭に置いたアドバイスを親身になってしてくださるので、ここしかない!と思って決めました。家を建てた後も、いろいろな相談をさせていただいています。これからも長くよいお付き合いをしていきたいですね。

お気に入りの場所は?

主人はリビングが一番気に入っています。一日のうちで一番長くいる場所ですので、余計なものを極力置かずシンプルな部屋にしていただきました。スピーカーも埋め込みにしていただいたので、場所を取らずいつでもいい音で音楽が聴けるんですよ。主人いわく「普通の家で埋め込みスピーカーってなかなかないですよね?」と、ちょっと自慢のようです(笑)家に遊びに来る人たちに、生活感をなくすのではなく、”生活している中でのちょっとオシャレな空間”、を感じてもらえたら嬉しいですね。私は飾り棚を広く取ったトイレがお気に入り。飾りたい欲求はここで満たしています。

もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?

平屋の家を建ててみたいです!この家を建てるときも考えてはみたのですが、平屋はどうしても2階建てより高くなってしまうんですよね。また今の家は、やり方や建材などで迷った時、なるべく失敗のなさそうなほうを選択しているのですが、もうすこしチャレンジした家づくりをしてみたいと思います。

これから家を建てる方へのメッセージを

自分が好きなテイストをまず見つけるのがいいと思いますよ。でないといろいろ目移りしてしまいますし、決まるところも決まらなくなってきてしまいます。家を建てている間は決めないといけないことや考えないといけないところがたくさん出てくるのですが、完成したら好きなものに囲まれた生活ができると思えばそういうのも苦になりませんし、なによりつくる過程を楽しめると思います。

ウチミセレポート

和室は別空間として設計

和室はリビングに隣接して造られていることが多いと思うのですが、我が家では1階の他の部屋の雰囲気が和室とは全く違うものだったので、思い切って切り離してもらいました。和室があることに気付かない人もいると思います。

なるほど、家全体の雰囲気を崩すことなく他のテイストの部屋を作りたい場合はこの方法があるんですね。和室が1部屋あると、色々なことに使えて便利ですね。2階には寝室と、子供部屋があるのですが、今はまだ2人とも小さいので、家族四人仲良くこの和室で寝ているそうです。


パントリーの棚は作りつけ

パントリーはかなり広めにとっていただきました。棚は作りつけでとてもしっかりしていて、重いものでも気にせずしまえます。「棚板をいろいろな高さでつけるとよいですよ」とご提案いただいて、そのように作っていただきました。おかげで、高さが入らなくてしまえないということは今まで一度もありません。

パントリーって棚は可動式なイメージだったので、すごくがっちりした棚が作りつけられていて驚きました。でもこれなら、地面に置くと持ち上げづらい重いモノも棚にのせられて便利ですね。使う側のことを考えてのご提案、嬉しいですね。


敢えて大容量の収納はつくらない

パントリー以外は大きな収納を作りませんでした。「ほんとになくていいんですか?」と心配されたぐらい、各部屋には作りつけのクローゼット、脱衣所等には主人が作ってくれた棚を置いている程度です。主人がモノをあまり持たない人ですし、アパート時代からずっと実践している、ものをなるべくもたない暮らしが私たちにはちょうどいい、そんな気がします。

家を建てたら大きい収納を!と思う方が多い中、モノをなるべく持たない暮らしをする、そういう選択肢もあるんだなあと気付かされました。どちらがよいというわけではなく、ご自身の好みや習慣をきちんと把握しているからこそ、そういう暮らしを選択できるんですね。見習いたいと思います。


リビングに天窓を付けて明かりとり

リビングの窓は、アンティーク調のものをつけたかったんですが、「そういう窓は気密性が低いのであまりお勧めできないです」と…。代わりに提案してくれたのがこの3つの細長い窓です。玄関に近い窓なので中が見え過ぎないところがいいですね。この窓だけだと少し暗くなってしまうということで、天窓を一緒につけることもご提案いただきました。天窓から光が入ってくるので明るさは十分です。

リビングの細長い窓は、落ち着いた雰囲気つくりのポイントですね。3つの窓全体を覆うようにシェードカーテンを1台にまとめていて見た目もすっきり。天窓からの光がスポットライトのようで素敵でした。



失敗ポイント

充電用コンセントを収納内部につければよかった…

コードレスの掃除機を使っているのですが、この充電ステーションを置くちょうどいい場所がないことに気付いた時はもう遅すぎました。仕方がないので、和室に充電ステーションを置いて充電しています。見えないところに置きたかったな…。

コードレス掃除機は目につかない状態でスマートに充電したいですよね。意外と忘れがちな掃除機の収納。充電タイプは高さも結構あるので、事前にしまう場所とコンセントの配置をしっかり決めておくとよさそうです。


洗濯物を干しきれない!

2階にベランダを付けなかったので、家の中に洗濯物を干せるスペースを作ろうと思って2階に場所をとってあったのですが、いざ形になってみると、そのスペースだけではとてもとても全部の洗濯物を干せないことが分かってがっかり…。洗濯物は1階のデッキでも干せるように考えていたので大丈夫ですが、問題は2階の空いたスペース。どうするかはちょっと悩みどころです。

子供がいると洗濯物の量も多くなりますよね。予定していたスペースで干せないのはちょっと残念ですが、洗濯動線的にはデッキのほうが近くて便利ですね。2階のスペースは隠れ家っぽくて子供たちの秘密基地にぴったりかも~。


コストダウンポイント

スイッチはポイントで使い分け

電気のスイッチは、みえるところにはアンティーク調のスイッチを使っていますが、見えないところは普通のスイッチにしてもらいました。こういう形状が異なるスイッチは施工会社によってはなかなか使ってくれないところもあるそうなのですが、うちの工務店さんは快く対応してくれました。

アンティーク調のスイッチは、お部屋のイメージともベストマッチ。ネットで購入したので価格も抑えることが出来たそうです。施主の支給品を嫌な顔せず取り付けてくれるなんて素敵ですね。


ベランダを付けずにコストダウン

ベランダがある家の方が多いと思うのですが、ベランダってどうしても床が汚れるイメージがあったので作りませんでした。1階のデッキに洗濯物を干すスペースを確保していますし、少しだけなら洗濯機の側のスペースで除湿機をかけて干せばすぐ乾くので、なくても全く問題ありません。

ベランダって絶対必要だと思っていました…が、それは思いこみだったんですね。ベランダを綺麗に保つのは結構面倒なもの。無いことで家全体のスタイルもスッキリして、メンテナンスの心配も必要ないなんて快適ですね。


2階は可能なかぎりシンプルに

2階は子ども部屋と寝室というプライベートな空間なので、とにかくとことんシンプルにしています。子どもたちがもう少し大きくなって自分の部屋を使うようになったら、自分なりにアレンジして楽しんでもらいたいと思います。

確かにとてもシンプルですが、全ての部屋の引き戸と収納のドアを白にしたことで、白い壁と相まってとても広々と感じさせます。子供の成長とともに模様替えをする日が来るのが楽しみですね。


こだわりポイント

下屋を広く取ることでデッキを様々に活用

デッキの奥行をかなり広く取っているのですが、そのデッキの端まで隠れる長さの下屋を作ってもらいました。デッキ部分が雨ざらしにならないので、洗濯物を干すのはもちろん、テーブルやいすを出してくつろいだり、子どもを遊ばせるスペースとして活用したり、屋外だけど家の中と同じような使い方ができて重宝しています。

母屋から差し出して作られた屋根のことを下屋(げや)と言うそうです。広い下屋は伝統的な日本家屋に多くみられますが、白く塗られた下屋は洋風のお宅に自然になじんでいました。広い下屋を作ることで生まれる半屋外の空間、いろいろなことに活用できそうですね!


布団を干しても窓を閉められるように

ベランダを付けなかったのでどうしても必要になったのが、布団を干すところでした。窓にかけて干した場合は窓が閉められないので、何か良い方法がないか相談したところ、窓の外に布団干し用の手すりを付けるというやり方を提案してくれました。ちょっと窓から離れた位置に手すりがあるので、布団をかけたら窓を閉めることも網戸にすることもできるんですよ。

こういう布団干しは初めて見ました!ベランダがあるお宅でも、ベランダから遠いお部屋にこの布団干しがついていたら、すごく便利だと思います。


アーチの入口は、なんと窓枠!

通路の入り口と、パントリーのアーチは実は窓枠を使っているんですよ。塗り壁の家だとこういう形は作りやすいそうですが、我が家はクロス張り…。どうやって実現するかいろいろやり方を考えてくださって、「窓枠を使ったらできそうです!」とご提案いただいたときは「やった!」と思いました。

家の中に窓枠を使うなんてすごい発想の転換ですね!白い壁に木目のアーチの組み合わせ、白い壁の優しい雰囲気に、しっかりした印象が加わって素敵です。キッチンのつり戸棚との相性も抜群ですね。


トイレは遊びの空間に

リビングはシンプルにしたくて、飾るスペースを作らなかったんです。その分、トイレはいろいろなものを飾れるように、広い飾り棚を付けてもらいました。壁に穴をあけたりするような飾り方をするのはここだけと決めて、様々な雑貨を飾っています。

たくさんの雑貨がショーケースや壁に素敵に飾られて、とても癒されるスペースになっていました。かわいらしいガーランドやあじさいのドライフラワーのリースなど、ほとんど奥様の手づくりだそうです。飾り棚の下には布で目隠しをつけ、大容量のストック置き場として活用されていて、実用面でもぬかりないですね。


Uchimise Photo 


レポート後記

カリカナリホ 棚から小屋まで手作りしてしまうご主人と、よりよい片付け方を常に考える奥様。お2人のこだわりが沢山つまったお宅だなあという印象を受けました。リビングは複数の細い窓を配置して落ち着いた雰囲気、ダイニングは大きなはきだし窓で明るい雰囲気なのですが、違う空間が違和感なく緩やかにつながっていてセンスの良さを感じます。お子様の成長とともに更に進化し続けるお家の今後が楽しみですね。

レポーター:カリカナリホ